【一般無料】世界の10のどうぶつ虐待とは(どうぶつの声)


・象に踏みつけられる父親

・異常に大人しいライオン

・ワニ革とワニ肉

・大手町に牧場が出没?

この度WAPが世界中の10の“最も残酷な”どうぶつアトラクションを発表しました。
先週の記事ではサーカスの事を取り上げましたが、どうぶつを使った娯楽はそれだけではありません。
象に乗ることや、象とのハグ、虎やライオンとのセルフィーといった需要は近年急増していますし、国内ではイルカショーも毎日の様に行われています。
私達に必要なのは、どうぶつを使った娯楽の裏には必ず虐待がある事を知って、二度と足を運ばないという選択をすることです。

WAPは、最低でも55万匹の野生どうぶつが、世界中の無責任な観光アトラクションのもとで苦しんでいると推定しています。
実に毎年約1億1000万人の人が野生どうぶつツアーのアトラクションを訪れており、そのほとんどの場所で虐待が行われていることに観光客は氣付いていません。
ではその「10の最も残酷などうぶつアトラクション」を一緒に見ていきましょう。

①象に乗る

これは主にタイで人氣のアトラクションです。
旅行ツアーには必ずと言っていいほど組み込まれているので、経験した人も多いのではないでしょうか。

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喜んでSNSに写真を載せている人も沢山いるようですが、楽しいのは乗っている人間だけで、象がどう感じているかを考えたことはあるのでしょうか。

それを示唆するような事件が実は頻繁に起こっています。
2016年2月にサムイ島にてスコットランド人親子が象乗りをしてたところ、象使いが写真撮影に降りた瞬間、象が突然暴れだしました。
象使いを牙で打ち、親子を振り落とし、象はその場で父親を踏みつぶしたのです。
娘は無事だったそうですが、父親は即死でした。
原因は、アトラクション開始前の虐待ともいえる調教だったと推測されています。
これは悲惨な事故なのか、将又、因果応報なのか。
象乗りに使われる象は赤ちゃんの時に母象から引き離され、「クラッシュ」と呼ばれる恐ろしい調教を強いられます。

調教で象は小さな檻に閉じ込められるかロープや鎖で縛られることが多く、命令された時だけ動いてもいいように訓練されます。
支配関係を早く植え付ける為「ブル・フック(雄牛の角)」と呼ばれる先の鋭利な金属の調教棒や木板を使って、殴られ、痛みと苦痛を与えられます。

このような虐待調教により、幼い象の魂は打ち砕かれ、やがて人間を背中に乗せることや、観光客に直接体に触れられることを受け入れざる得なくなります。

赤ちゃんの頃からの虐待で大きなトラウマが象の中に一生残ることも多く見られます。
運よく助け出され保護された象は、人間と一切目を合わせようとしないといい、彼らの心はズタズタに破壊されていることが伺えます。

一般の人が持っている優しいイメージとは違って、象は人間にとって最も危険などうぶつの一種です。
体重も小さなもので5000㎏からアフリカ象は1トンもあります。
力でかなわないから、象使いの調教は凶器を使うのです。
「痛みと恐怖だけで縛り上げる」
野生どうぶつの調教は全てにおいて、このようなことが言えるでしょう。

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②虎とのセルフィー

最近のSNS投稿に増えてきているのが「肉食獣とのショット」です。
自然界ではありえない虎やライオンとの触れ合い。
虎にまたがったり、撫でたりと、まるで犬猫の様に扱うアトラクションが中国やアジアを中心に広がっています。
客は主に欧米人です。
虎の子どもは、まだ幼いうちに母親から引き離され、前述の象と同じ、あるいはそれよりもっと過酷な虐待を日夜問わず受けています。
肉食獣に関しては絶対的主従関係を持たないと人間が殺される為、虐待は赤ちゃんの頃から繰り返されます。
虎は記念写真用に何時間もぶっ通しで酷使されます。
鎖で繋がれているか、コンクリートの小さな檻に入れられて、観光客に触られている間は動くことは許されず、ひたすら我慢しています。
中には魂が抜けたような朦朧とした虎もおり、何らかの鎮静剤や薬物を使われているという疑いも持たれています。

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この様な商業用の虎は保護団体が突き止めただけでも、タイ国内で614頭おり、監禁施設は10カ所以上にものぼります。

③ライオンとの散歩

人の手による繁殖で生まれたライオンの赤ちゃんは、1カ月を待たずして母親から引き離されます。
世界的にもライオン観光産業の需要が増えてきており、その多くはアフリカ南部で行われています。

赤ちゃんライオンは1日中、観光客に触られ、観光客と一緒に写真を撮られます。
ガイドラインでは、子ライオンが攻撃的だったり、不機嫌な態度を示した場合には、観光客は子ライオンを叩く事を指示されています。

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ライオンが抱っこやハグするには大きすぎるサイズに育ったら、「ライオンとのお散歩体験」に変わります。
ライオンは観光客と“安全に”お散歩するように調教され、時には、飼い犬の様に紐に繋がれて歩かされます。

これらのライオンは野生に戻されることはあり得ず、一生を捕らわれの身で過ごし、虐待を受け、自由を奪われ、使い物にならなくなったら殺されます。

④熊園での監禁

熊は、何もないコンクリートの“囲い”の中にぎゅうぎゅうに入れられその生涯の自由を奪われています。
熊は、野生の世界では単独で行動する生きものです。
なので、このすし詰め状態での生活は非常に不自然で、熊にとっては異常空間であり、ストレス以外の何物でもなく、狭い囲いの中での縄張り争いや喧嘩が絶えません。

様々なストレスで繊細な神経は傷つけられ、細菌感染によって病氣にかかりやすくなり早死にします。
又、観光客を喜ばせる為、ピエロのように着飾ることを虐げられたり、自転車に乗ったり、玉乗りなどのサーカスの芸をさせられることもあります。

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⑤ウミガメの抱っこ

世界のウミガメの飼育施設のなかで、いまだに観光アトラクションを行っているところはケイマン諸島が有名ではないでしょうか。
ここでは、観光客がウミガメを抱っこすることや、何とウミガメを食べることもできるというのが売り文句となっています。

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ウミガメは水と砂としか触れ合わない生きものであり、それを人間がこぞって抱っこすることで、大きなストレスに苦しむことになり、そのせいで免疫力が低下し、病氣にかかってしまいます。
実際、クロストリジウム感染がウミガメの間に広がり、約1300匹が短期間で命を落としたこともあります。

それにウミガメは、生まれつき臆病な性分です。
観光客に触られるとパニックに陥ります。
よく、人間に掴まれて足をバタバタさせているウミガメを見ますが、これは精神的パニックになっている現象であり、これにより、骨折したり爪が剥がれたりする致命傷を負うウミガメは少なくありません。

又、観光客が、あがくウミガメを誤って落としてしまうことも多々あります。
そのため、甲羅が割れる大怪我を引き起こし、そのまま死に至ることもあります。


⑥芸をするイルカ

日本だけで見ても年間何万人もの人がイルカショーを訪れます。
しかし、その裏でイルカが日々耐えている残酷さや虐待に、無知な人間は一切氣付いていないようです。

日本では和歌山・太地町が行っている「野生のイルカの捕獲と転売と虐殺」が世界から非難を受け、広く知られていますが、当の日本人でこのイルカ問題に異を唱える者はほとんどいない事に私は驚きを隠せません。
色々問題のあるあのアメリカでさえ、野生のイルカを捕獲してイルカショーに転売することは法律で禁じています。
理由はシンプルで「イルカに苦痛を与えるため」だからです。

イルカは船に引きずりあげられるか網で捕えられる前に、高速ボートで沖から浅瀬に長時間かけて追い回されます。
又、漁師は水中で金属音をガンガン鳴らしイルカの聴覚を狂わせ、三半規管を壊しにかかります。
多くのイルカは、このストレスに耐えられず、捕獲されてから転売される道中で死んでしまう者が多いのです。
だからイルカ漁では数を大量に捕獲しにかかります。

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ショーや水族館のプールは塩素が使われていることが多く、皮膚の痛みや、目の炎症を引き起こします。
イルカの皮膚は少しでも乾くと命に関わります。
常に濡れている事が健康維持の条件であり、日焼けも致命傷となります。
しかしプールで飼育されているイルカは、海の深いところに避難することができず、日焼けに苦しんでいます。
太地町で捕獲されたイルカは主に中国や欧米に向けて輸出されてきました。
輸送時は、やっと体が入るくらいのプラスチックケースに入れられて空輸され、その際水も何もなく、体は完全に乾き、呼吸困難になり、飛行機の中で苦しみながら死んでいくイルカもいます。
又、イルカは一日65キロは泳ぐ生きものです。
狭い水槽の中で一体どれほどのストレスを感じている事でしょう。
世界中の水族館で、ショータイム中に自らコンクリートに身体を打ち付けて自殺するイルカが多い事は最近では有名な話です。

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⑦踊るサル

霊長類の多くは大道芸に使われています。
タイの保護団体は猿のショーをしている場所で収容されていた290匹のマカクサルの虐待を暴いています。
そこでは子猿がひどい方法で痛めつけられて調教されていました。
歩いたり、お行儀よくしたり、しぐさや振る舞いを人間の様に見せるためです。
芸者のような恰好をさせられたり、派手な化粧をされることも多く、観光客のために、繰り返し踊ったり、芸をさせられたりしています。

芸をしていない時は何もない檻の中に鎖で繋がれています。
まるで囚人の様。
日本の番組でも猿に服を着せて芸をさせているのをよくみますが
猿が喜んで芸をしていると思っている人は、非常に傲慢でその考え方はとても危険だといえるでしょう。
どうぶつが人間に従う大きな理由は「力と暴力」のもとにあると言う事を忘れてはいけません。

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⑧ジャコウネコ・コーヒー農園ツアー

シベット・コーヒーや、コピ・ルアクの一杯の値段は、100ドルに達することもあるほど高級コーヒーとして知られています。
なぜこんなに高いのか。
実はここにもどうぶつ虐待が関わっており、ジャコウネコがその犠牲となっています。
ジャコウネコは、コーヒーの実を食べるのが大好きです。
コピ・ルアクコーヒーは、ジャコウネコが食べて排泄した糞の中のコーヒーの実から採った豆で作られています。

ジャコウネコの糞が、自然の中から採集される分には問題は少ないのですが、シベット・コーヒーをもっと作ろうとした農夫たちは、野生のジャコウネコを捕らえはじめました。
捕らえられたジャコウネコは、狭い金網の中で過ごすことを強要され、コーヒーの実だけをたらふく食べさせられます。

この不自然な状態で、精神的ストレスと極度の栄養失調を引き起こし、多くのジャコウネコは、ジタバタと一日中足踏みをしたり、自傷行為を繰り返し病氣に苦しみます。

インドネシアでは、ジャコウネコ・コーヒー農園観光ツアーの人氣が上昇しており、観光客が、檻に入れられたジャコウネコを見学し、コーヒーを試飲して楽しむというもの。
自分の立場に置き換えたら、呑氣にコーヒーなど飲んでいられるのでしょうか。
想像力の欠如も甚だしい限りです。

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⑨蛇との戯れ、コブラとキス

蛇との戯れは、ストリートパフォーマンスとしては何百年も前から中東を始めアジアでも存在はしていました。
しかしそれは特定の蛇使いだけが行っていたもので、今はそれを客集めのアトラクションとしてしまっています。
最近タイでは、コブラとのキスもできるといいます。

コブラは毒を持っていて、人が噛まれたら死に至ることもあるのは誰しもが知るところですが、ここで使われるコブラは金属ペンチで無理やり牙を抜かれています。
無麻酔で歯を抜かれる事を想像してください。
蛇たちはこれによって、痛みを伴う炎症を起こしたり、そのまま死に至ることも多くあります。


⑩ワニの飼育

世界では多くのワニが飼育場に収容され、集中的に繁殖させられています。
その目的は、主にファッション業界にワニ革を供給すること、そしてワニ肉として販売する事です。
いわゆる「クロコダイル」と言われる革がワニ革であり、以前の記事でも書きましたが、馬車のマークの某高級ブランドHのバッグに使われている事が有名です。

ワニの飼育場は近年、野生動物体験ツアーの定番になってきています。
観光客はワニを見に行き、そして、現地のレストランで捌かれたワニを食べます。
悪趣味としか言えません。

飼育場の状況は、不衛生で酷いものが多く、コンクリートの囲いにぎゅうぎゅうに詰め込まれています。

ワニはとてもストレスに弱い生きものです。
ストレスからの敗血症を起こすことが多々あり、命取りになる病氣にかかる事もあります。
又、最低限の餌しか与えられないため、食べ物や水をめぐって争いが起こり、どちらかが死ぬまで闘うこともあります。

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以上が世界で問題視されている「どうぶつを使った10の残酷なアトラクション」です。
中にはご自身が経験したものもあるのではないでしょうか。
又、日本のバラエティ番組でも最近このようなツアー企画が多いような氣もします。

アトラクションとは、100%人間の欲の為だけに存在します。
ならば、関係のないどうぶつを使わずに、人間が人間の為に芸をするべきです。
他の生きものを従わせて笑いと金を取る事は、ビジネスでも商売でもなく、邪道で卑劣な行いです。
する側の人間も、それに参加する人間も、それを見て何も言わない人間も、全てです。

今回、この記事を書こうと思ったきっかけは先日の朝の番組で流れていたあるニュースがきっかけでした。
それは、都心のど真ん中に新しくオープンした「牧場」のニュースでした。

東京・大手町にある高層ビルの13階に開設したという「牧場」は牛・豚・ヤギ・アルパカ・フラメンコ・ミミズク・フクロウなど約60頭羽が飼育されていますが、そこはどう見ても普通のオフィス内です。
地上13階、足元は土ではなく床、しかもガラス張りで外の空氣は遮断されており、どうぶつが生きる環境としては異常な空間です。

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入場無料なので、休日になると親子連れが集う新たな観光スペースとなっているようです。
これはある総合人材サービスの会社が、減りゆく日本の酪農を活性化するために市民とどうぶつとの触れ合いの場として最近オープンしたものです。
しかしながらオフィス街のど真ん中。
どうぶつ達の匂いなどは「特殊な空氣清浄器で浄化している」から全く氣にならないと担当者は得意げでした。
見ると天井から水蒸氣がもくもくと出ていましたが、これが次亜塩素酸なのです。

どうぶつ達はビルの13階という非常に不自然な場所に監禁されながら、毎日次亜塩素酸を浴びせられ続けています。

ここは動物専門学校や鳥獣貿易会社と提携しており、どうぶつ達を定期的に入れ替えているそうです。

している事は上で上げた10の虐待アトラクションとなんら変わりありません。
こんな場所が都心の新たなスポットとなるなんて日本人、情けない限りです。

どんな形であれ、どうぶつを見世物にしたり、利用することは決して許されるものではありません。

大事なことは、これらに参加しない事は勿論、これらを見て「おかしい」と思える感性を持つことです。

小田奈々