【一般無料】生きる権利(どうぶつの声)


・子犬工場とは

・闇に消える命と引き取り屋の

・ドイツとイギリスが日本と違う決定的な事

2017年秋。
行き場を失った一匹の柴犬チャロ。
明らかに年老いたその犬は人間に対して完全に心を閉ざしていました。
近づいても目を合わすこともなく、触ろうとすると威嚇する。
いつも下を向き、顔を上げることは殆どありませんでした。

足取りもおぼつかず、口の中は膿だらけ。
皮膚病にもかかっており、どれだけ放置すればこんな状態までなるのかと思う程、劣悪な健康状態でした。

その後、有志の預かり様方や活動家の皆様との連係プレーにより、手厚い協力のもと、今まで命を繋いできました。

そんな皆の愛情を一身に受けたチャロが5月24日朝、眠るように息を引き取りました。

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(亡くなる三日前のチャロ)

保護当時、固く閉ざしていた心は徐々に和らぎ、預かり様ご家族の献身的なお世話、家族みんなからの愛情によってチャロは犬が変わったようにみるみる穏やかになりました。

年老いてボロボロの病氣の身で捨てられたチャロ。
保護してから約6か月の命でしたが、最後をどのような形で迎えるのかはとても大切なことに思えます。

そして今、日本における犬猫はどんな最後を迎えているのでしょうか。

犬猫の殺処分数は2016年5万5998匹(犬:1万424匹、猫:4万5574匹)で、これは前年の2015年から比べると2万6904匹減少したことになります。
この様に殺処分数自体は年々減少方向に向いています。

殺処分ゼロを目指す自治体は増えてきており、現在、熊本市、横浜市、川崎市、札幌市、名古屋市がゼロを達成しています。
これもひとえに、保健所の職員さんとボランティア活動家の努力の賜物と言えますが、そもそも、なぜ日本では犬猫の殺処分が繰り返し行われるのかをご存知でしょうか。

例えばタイでは犬は街中で自由に暮らしています。
なぜ日本の犬は自由には生きれないのでしょうか。
その大きな原因は「狂犬病予防法」にあります。
犬は「狂犬病予防法」に基づき、その処分方法が規定されています。
飼い犬には狂犬病の予防接種が義務付けられていますが、飼い主のいない犬(野良犬)は狂犬病の蔓延を防ぐため、自治体職員によって捕獲・処分されることになります。
野良犬以外には、飼い主の飼育放棄により施設へ持ち込まれる犬や、路上でケガをし、保護される犬などもいますが、こちらは「動物愛護法」の規定に基づき、処分されます。

私達が作った法律によって、犬達は完全に「生きる権利」を奪われています。

そして猫も、動物愛護法と各自治体で制定する条例によって、処分されています。
「狂犬病予防法」には猫に対する規定はないのですが、猫の処分のほとんどは飼い主や飼い主以外の第三者による持ち込みと、飼い主以外からの要請による捕獲と処分です。

これ以上不幸な犬猫を作らないために大切なことはまず「これ以上産ませない事」。
一言でいうと「ブリーダー(繁殖業者)の全廃」です。

これはペットショップの廃止とも言いかえれます。
ペットショップに並ぶ子犬はどこからきているのか。
それは、工場で商品を大量生産するように子犬を大量にうませている「パピーミル業者」からです。
「パピー」というのは子犬のことで、「ミル」が工場、つまり「子犬生産工場」となります。

パピーミルでは人氣がある犬種の繁殖犬を何十匹も飼っていて、子犬をどんどんうませています。
子犬を繁殖するためには特別な試験も資格も必要なく、役所で書類を提出するだけの登録制。
書類提出だけで、素人であろうが無知であろうが繁殖を始めれるのです。

そのためブリーダー(繁殖業者)は、ただお金儲けのためだけに犬を物の様に扱う人間が非常に多いです。
先日、福井県で、犬を8平方mの敷地に50匹も詰め込んで無謀な繁殖を繰り返してきたブリーダーが書類送検されるという事件がありました。
ご飯もほとんど与えずにケージに入れっぱなしで、病氣の治療もなく、警察が入った時ここには385匹の犬猫が狭い空間に閉じ込められていました。

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このブリーダーは書類送検されましたが、残された犬猫達は一体どうなるのかは誰も知りえません。
大半のブリーダーはお金にならなくなった邪魔な犬(出産の限界や世話の限界など)はゴミを捨てるかのように処分しますが、それを今まで自治体が殺処分という形で請け負っていました。
しかし2012年に動物愛護管理法が変わり、自治体(保健所)はこのようなブリーダーやペットショップ(生体小売業者)など動物取扱業者からの犬猫の引き取りを拒否できるようになりました。

そこでブリーダーは大量の犬猫の「廃棄」に困りました。
処分にかけるコストは勿論少ないほうがいい訳です。

なので悪質なブリーダーは、内々で「売れ残った」犬を処分します。
スタッフの手で冷凍死させる、川へ流す、野山へ遺棄するなど、お金を掛けずに処分します。

一時期、大量の犬がまとめて河原や山に遺棄されるというニュースが相次ぎましたが、それこそがまさにこの不法大量遺棄です。
以前は保健所へ持ち込めば安価で済んだのが、保健所の規制が厳しくなり受け取ってもらえなくなった。
そこで近年出てきた最悪な闇の商売が「引き取り屋」です。

引き取り屋はそのようなブリーダーから有償で犬猫を受け取り、最低限のコストで「保管」する、いわば犬猫の「保管業者」です。
一見、保護しているかのように聞こえますがとんでもない、問題は「引き取り屋」に引き取られた犬猫のその後です。
稼ぎにするため転売されることもありますが、現実は多くの犬猫が生き地獄を味わい見殺しにされています。
引き取り屋はまとまったお金で引き受けた犬たちを、人里離れた場所で大量にただ「保管」しているだけです。
私が見た引き取り屋のアジトは京都と奈良の県境の国道沿いでした。
汚いプレハブが小屋がポツンと建っていますが周りは何もなく、林が広がっています。
その前を通るたびに中から悲鳴に近い犬達の鳴き声が聞こえてきます。
それこそが引き取り屋の所有する保管小屋です。
暑さ寒さの厳しい窓もないプレハブ小屋に、上にも横にもびっしりとケージを並べ、犬を詰め込み、散歩も行かず、健康管理も全くしません。
水と死なない程度の少量のペットフードを与えるのみ。
犬たちの末路は、病死、餓死、熱中症、凍死、衰弱死です。
そして最後は生ゴミとして「合法的に処分」されます。

犬達は繁殖目的で散々ぼろぼろになるまで使われた挙句、最後は息の詰まるような狭すぎる箱に閉じこめられ、苦しみながら死がくるのを待つしかできないのです。
これが日本のペットの現状です。
これを作り出しているのは私達、ペットショップで赤ちゃんから犬を買いたがる無知で残酷な人達です。
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東京オリンピックを控えている日本は今色んな意味で注目されています。

オリンピックに向かって殺処分ゼロを目指し、政治家や芸能人まで様々な取り組みを行っているのも事実です。
しかし、私たち国民の意識が変わらない限り、日本の犬猫の地獄は終わりません。

欧米諸国では、市民が意識を持ち関心を示し、保護活動に対して民間動物保護団体が大きな役割を果たしています。
中でも注目はドイツです。
ドイツは、欧米の中でも動物福祉国として有名で、原則として殺処分はおこなわなれていません。
ドイツには、民間の動物保護協会が運営する動物保護施設「ティアハイム」があります。全国500カ所以上もの民間シェルターを展開し、どうぶつを保護し、また飼い主斡旋をおこなっています。
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中でも、「ティアハイムベルリン」は欧州最大級の動物保護施設です。
犬や猫をはじめ、多種多様などうぶつを保護しており、なんと年間で約1.5万頭の動物が収容されているそうです。さらにすごいのは譲渡率がなんと9割!
譲渡率が高いからといって、施設の犬猫を引き取って飼い主となるには誰でも良いというわけではなく、飼育環境等の厳しい審査があるそうです。

ティアハイムの運営資金は企業や一般市民などからの寄付金が主な収入源です。
国民みんなでどうぶつの命を支えているのです。
また、ティアハイム・ベルリンで働く従業員は140名、ボランティア数は600名とかなり大規模です。
それだけ国民の関心が高いと言う事が伺えます。

イギリスでも、民間の動物保護団体が動物保護施設を運営し、飼い主斡旋等を行っています。
英国動物虐待防止協会(RSPCA)をはじめ、バタシー・ドッグズ&キャッツ・ホーム(Battersea Dogs and Cats Home)、犬専門のドッグズ・トラスト、猫専門のキャッツ・プロテクション(Cats Protection)などの民間団体があり、こういった民間の団体がどうぶつたちを守るために大きな役割を果たしています。

こちらも、RSPCAの収入約1.2億ポンド(2013年)のうち、約1億ポンドが個人からの寄付・遺贈だそうです。
欧米では、運営資金の多くは、税金ではなく、寄付金で賄われていますが、ここに日本との大きな違いあります。
寄付の集まらない国日本。
どうぶつ推進国とどうぶつ途上国。
一人一人の意識の持ち方。
この違いが埋まる日は来るのでしょうか。

しかしながらやっと近年、日本国内でも自治体での取り組みが活性化し、「殺処分ゼロ」の活動にむけて、少しは前進したといえるでしょう。
しかし、依然として、5万匹以上の犬や猫が殺処分されている現状があり、私達にはまだまだたくさんの課題が残されています。

今後もこのような活動を維持し、さらに活性化させていくためには、個人、社会、国のどうぶつに対する意識をさらに高めていくことが今後ますますの課題となります。
本日はチャロ君のお葬式です。
最後まで頑張って生き抜いたチャロを褒めてあげたい。
そして最後まで生き抜く権利を、命を全うする権利を、すべてのどうぶつにお返ししたい。
彼らには彼らの世界があり、生き方があり、命がある。
人間によって殺されるなんてことは本来あってはならないのです。

小田奈々


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