【一般無料】季節の移り変わりを感じる(健康基礎講座)


・四季の移り変わりを節目で感じましょう。

・太陽の動きを元に自然と向き合った日本人の知恵。

・農作業を行う周期も節目に定められました。

・寒い冬を美しく言い表した日本語。

新しい年が始まりました。

お正月は、行事や風習など日本らしさに触れる機会が多くなりますね。

今回は日本の暦について、お話します。

昔は旧暦が国歴として使われていました。
立春に近い新月の日(2月初旬頃)を1年の始まりとして、月の満ち欠けを基準に作られました。
地球が太陽を公転する周期と合わせるため、3年に1回「閏月(うるうづき)」をはさんで調整しました。

本来の季節を知る目安として、太陽の動きを元に作られたのが「二十四節氣」。

1年のうちで太陽が真東から昇って真西に沈む「春分」から始まり、1年を24等分し、
自然の変化を象徴する呼び名が付けられています。

「二十四節氣」をさらに初候・次候・末候に3等分して、約5日毎に季節の変化を表したのが「七十二候」。
季節の移り変わりや徴候、作物の様子を具体的な名称で表現されていて、
日本の季節感を5日ごとに感じられます。

睦月(1月)を二十四節氣と七十二候で表すと、次のようになります。

◇小寒(1月5日)
 寒さが次第に厳しくなる頃。寒の入り。

【初候】芹乃栄(せりすなわちさかう) 1月5~9日
せりがよく育つ頃。7日の七草粥に入れて食べられます。

【次候】水泉動(しみずあたたかをふくむ) 1月10~14日
地中で凍った泉が動き始める頃。

【末候】雉始鳴(きじはじめてなく) 1月15~19日
オスの雉が鳴き始める頃。甲高い声をあげて求愛します。

◇大寒(1月20日)
 一年のうちで最も寒さが厳しい時期

【初候】款冬華(ふきのはなさく) 1月20~24日
雪の下からフキノトウがつぼみを出す頃。

【次候】水沢腹堅(さわみずこおりつめる) 1月25~29日
沢の水が厚い氷を張る。沢に流れる水さえも凍る厳冬の風景。

【末候】鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)1月30日~2月4日
鶏が卵を産み始める。本来、鶏は冬は産卵せず、春が近づくと卵を産みました。

(◇印が二十四節氣、初候・次候・末候が七十二候)

現在は春夏秋冬に四つの季節に分けて表現することが多いですが、
5日まで細かく区切ることで、常に季節が移り変わっている事がよく分かりますね。

そして、季節の節目に行う「節句」は、陽の数字である奇数が重なる日に災厄を祓い、健康を祈る年中行事です。
1年に5回ある節句をまとめて「五節句」と呼びます。

●1月7日 人日(じんじつ)の節句
  別名「七草の節句」。七草の粥を食べて、一年の豊作と無病息災を願います。

●3月3日 上巳(じょうし)の節句
  別名「桃の節句」。ひな祭り日で、女の子の誕生と成長を祝う日です。

●5月5日 端午(たんご)の節句
  別名「菖蒲の節句」。男の子の誕生と成長を祝う日です。

●7月7日 七夕(しちせき)の節句
  別名「笹の節句」。短冊に願いを込めて笹に飾ると願いが叶うと言われています。

●9月9日 重陽(ちょうよう)の節句
  別名「菊の節句」。一般的には馴染みが無い節句ですが、
  宮中や寺院では菊を鑑賞する行事が行われます。

また、節氣や節句以外にも、農作業に役立てるために定めた「雑節(ざっせつ)」があります。
その一部を以下に挙げました。

●彼岸・・・お墓参りが頭に浮かびますが、春の種まきや秋の収穫とも結びつき、
      自然に対する感謝や祈りがご先祖様への感謝にも繋がっています。

●八十八夜・・・立春から88日目に定められた「八十八夜」は茶摘みの目安とされます。

●入梅・・・梅雨に入る時期。梅が実る頃だからその名がつけられました。

●二百十日と二百二十日
 立春から数えた日数が雑節の名となりました。 「二百十日」は9月1日頃、「二百二十日」は9月1日頃にあたります。
 台風にも見舞われることが多い時期にあたり、経験からそれぞれの日を厄日として戒めるようになりました。

昔と比べて自然から距離を置いて生活する人が増えた現代だからこそ、
二十四節氣や七十二候を取り入れて、季節の変化を感じるとともに
節目には五穀豊穣や無病息災などを祈り、生命力を活氣づけたいですね。

寒さはこれからが本番です。

「淑氣(しゅくき)」という言葉をご存知ですか?
清々しくぴんと張りつめた中に気品が漂う風情。
例えば、冬の澄んだ空氣で遠くの山々が美しくくっきりと見える様子を指します。
今の季節にぴったりの表現ですね。

厳しい寒さを超えれば、春はもうすぐです。

山本 和佳